実は、選ぶときのチェックポイントをしっかりと押さえて、メーカーの特徴を知れば、必要最低限の出費で自分に合ったものを購入することができるんです。そこで今回は、ランニンググッズ専門店に勤務している私が、「安くて、高性能」なコスパ最強ランニングウォッチを8個紹介します。
また、自分に合ったランニングウォッチの選び方や注意点なども、プロの私ならではの視点から解説していきたいと思いますので、ぜひ参考にしてみてください!それでは、ランニングウォッチの”全て”を一緒に見ていきましょう。
何のためのランニングウォッチ?
まずは、ランニングウォッチを使うことでどんなメリットがあるのかということを確認しておきましょう。ここでは、なぜランニングウォッチがランニングをする方にとって必須アイテムなのか、ということを大きく4つに分けて具体的に説明していきます。ペース感覚が身につく
長距離を走る上で、最も大切なことはペースを一定に保つということです。ペースを保つためには、ある距離ごとのラップタイムを計る必要があります。例えば、10km走る場合1kmごとの自分のタイムを記録し、全てが同じ時間で走ることができていれば、それは良いペースで走ることができていると言えます。ランニングウォッチを使えばこのラップタイムの計測を自動で行ってくれるため、自分がどんなペースで走っているのかということがわかります。このような練習を続けることで、長距離ランナーとして最も重要なペース感覚を自然と身につけることができます。
モチベーションの維持のために
ランニングウォッチは自分のランニングの記録をつけることができます。そのため、トレーニングを始めてからしばらく経ったある日に、最初の頃の自分の記録をみて「こんなに早くなってる…」と実感することができます。タイムを計る習慣があれば、このような変化に気づくことができ、走るモチベーションも向上しますよね!ランニングをするうえで、自分の記録をつけるというのはモチベーションの面からも非常に大事なことなので、記録をとることは習慣化していきましょう。
ハイレベルなトレーニングにも挑戦できる
フルマラソンで3時間30分を目指すトレーニングとして、5kmを25分で走り、1分走らず休息、再び5kmを25分で走り、1分走らず休息を4、5回繰り返すという練習方法があります。こんなときに役立つのがタイマー機能です。休息時間の終了を知らせてくれたり、ランニングの残り時間の表示をしてくれたりとインターバルトレーニングをする際にとても便利な機能です。また、心拍計の機能もついているので「目標心拍数」を設定し、運動強度を正確に設定することができます。そのため、安全に無理なく強度の高いトレーニングをすることができます。
GPSを使ってさらにハイレベルなトレーニングも
GPS付きのランニングウォッチは、取得したデータを元に練習メニューの考案や目標値の設定が可能です。また、初めて走る場所や距離がわからないところでも距離を計ることができたり、自動でラップタイムをつけてくれたりとGPSはランナーにとって嬉しい機能です。これで、ランニングウォッチでどのようなことができるのか、軽くイメージすることができたでしょうか?それでは次に、実際にランニングウォッチを購入する際のチェックポイントと選び方について、お話していきたいと思います!
ランニングウォッチの選び方
一口にランニングウォッチといっても数千円のものから10万円近いものまで様々な種類のものが出回っています。その中から有能なランニングウォッチを見極める際に、注目してほしい点が大きく3つあります。他にもデザイン性やフィット感など、選ぶ際の決め手となるような要素もありますが、購入する前に特に確認してほしいのがこの3つのポイントです。GPS機能がついているか
まずは、GPS機能がついているかどうかです。ランニングウォッチのことを聞かれた際は、必ずGPSの機能が付いているものをおすすめしています。その理由は至ってシンプルで、GPSがあることでランニングの質が大きく向上するからです。例えば、GPS機能があるものは距離を自分で入力する必要がなく、勝手に距離を計算して出してくれます。そのため、土地勘のないところでも走行距離がわかったり、自分の走りのペースがひと目でわかったりします。また、GPS付きのものはパソコンとリンクさせられるものが多く、詳しいデータを確認することができます。詳細なデータを確認することで、トレーニングの効率化につながったり、新たな目標が設定しやすくなったりなどモチベーションの向上に繋がります。
防水機能があるかどうか
次にチェックしてもらいたい点は、防水機能があるかどうかです。これは、意外と見落としがちな点ですが、とても重要です。ランニング中は汗をかきますし、突然大雨が降ってきてしまう可能性もあります。このように防水のものを購入したほうが安心なので、必ず確認してから購入するようにしましょう。文字が大きくて見やすいか
最後に、文字が大きく見えるかどうかです。ランニング中に時計を見る際は、走りながらなので時計を確認しづらいですよね。また、昼間は太陽の光が反射して見えにくかったり、夜は数字が暗すぎて見えなかったりすることがあるので、どのような状況下でもしっかりと情報を確認できるかどうかチェックするようにしましょう。ランニングでは視認性が大切なので意識してみてください!この3点をしっかり確認してから購入すれば、まず間違いはありません。そのため、しっかりと意識してチェックするようにしましょう!いよいよ次は、数ある商品の中で私が自信をもっておすすめする「安くて・多機能」な商品を8個に絞って紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください!
安さで選ぶコスパ最強のランニングウォッチ8選!
ここでは、私が厳選した8個のコスパ最強のランニングウォッチを紹介していきます。GPS付きのものは、通常5万円程するものだと言われていますが、ここで紹介するものは主に1万円台!安くても高性能なものばかりなので、ぜひチェックしてみてください。エプソン(EPSON) WristableGPS J-50
J-50はエプソンがフルマラソンを走り抜く「ランナーの体」を作り上げることを目的として作ったものです。そのため、本格派ランナーが必要とする機能が多く備わっています。例えば、手元で脈拍計測ができるので、心拍トレーニングが簡単に行えます。脈拍数に応じた心拍ゾーン(運動強度)を表示するので、効率よく目的にあったトレーニングをすることが可能。また、データを簡単に確認することができる仕組みになっていることが特徴のJ-50。無料でインストールできるアプリと連携しており、5km、10km、ハーフマラソン、フルマラソンの各レースタイムが予測できるので、自分の能力向上や、レースでの目標達成の目安となります。
これらのデータは全てグラフで表示されるため、数字が苦手な方でも一目でわかりやすいと評判なんです!さらに、エプソン独自の高性能GPSチップは、日本のほぼ真上を通過する準天頂衛星システム「みちびき」に対応しているので、GPSはなんと屋内でも計測が可能となっています!
そのため、屋内のランニングマシンを使用した際にも、距離やタイム、ペースを計測できるんです。ランニングはスポーツジムのランニングマシンでしかしないという方にもピッタリです。高性能な機能がこんなにも揃っているのは、本格派ランナーにとっては嬉しい限りなのではないでしょうか。
ガーミン(GARMIN) ForeAthlete 230J
ForeAthlete 230Jは、標準的なGPS付きランニングウォッチとしての機能に加えて、「Apple Watch」に代表されるスマートウォッチとしての機能も搭載しているのが特徴!スマホとの連携によって通知機能、音楽の再生・停止、天気の確認など様々な機能を利用できるので、スマートウォッチとしても十分な機能が備わっています。ランニングのときだけではなく、普段からランニングウォッチを身に着けたいという方におすすめです。その他にも、他社製品には珍しいライフログ(活動量計)機能が追加されています。これは、日々の歩数・移動距離・消費カロリー・睡眠時間等を把握することができる機能となっております。
これもまた、普段から身に着けたいと考えている方には嬉しい機能なのではないでしょうか?バッテリー稼働時間も16時間と長いことから、1日フル活用することができます。
スント(SUUNTO)AMBIT3 RUN
また、GPS機能を起動しなかった時のバッテリー持続時間が、14日であるという点も普段使いを考えている方にとっては魅力的な特徴の1つです。当然ですが、ランニングの質が向上するための機能も充実しています。他社製品にないアンビット独自の特徴としては、音声ガイダンス付きのインターバルワークアウト機能がある点です。
ランニングの情報を音声で知らせてくれるため、走りに夢中になってラップタイムを確認し忘れることがありません。こまめにランニングウォッチを確認するのが面倒だという方には、おすすめの商品です。
ポラール(POLAR) GPSランニングウォッチ M200
M200の第1の特徴は、その軽さ。サイズは、時計幅が直径42mm、厚みが14.7mmと大きめの作りとなっているのに、重さはなんと40gしかありません!これは、キャベツの葉1枚(50g)よりも軽いんです。ランニングウォッチが重いと、片腕だけが下がりフォームが乱れる原因になりますが、M200なら時計を着け慣れていない方や、女性にも使いやすいでしょう。また、M200のストラップは外れるようになっており、充電やパソコンとの同期の際は、ストラップを外してUSBに接続できるようになっています。そのため外付けのケーブルなどを利用せずに、簡単にパソコン等にデータを移すことができるのです。
さらに、もう1つの大きな特徴としては、「バイブレーション通知機能」がついていることです。この機能は、にぎやかな場所でも、音楽を聴きながらでも、通知を見落とすことがないのでとても便利!
最後に、心拍計が胸バンドをつけなくても時計のベルトを締めるだけで測ってくれるという機能がこの商品には備わっています。
通常は胸バンドを巻きそれをランニングウォッチと同期することによって心拍数などが表示される仕組みになっていますが、この商品は、胸ベルトが必要なくランニングウォッチを装着するだけで心拍数を計測することができます。できるだけ身軽にランニングをしたいけど心拍数もしっかり記録に残したいと考えている方にはピッタリ!
ラドウェザー(LAD WEATHER) GPS WATCH
ラドウェザーのランニングウォッチは登山やハイキング、釣りなどをする方におすすめの商品。ラドウェザーの時計の最大の特徴と言えば、他に類を見ないほどのハイスペックな機能性です。その機能性は、次世代アウトドアウォッチと称される程でセンサーはスイスやドイツ、アメリカで製造されているものを搭載。ラドウェザーのGPS WATCHには天気予測や気温計の機能を搭載しており、文字盤上から現在の天気や気温を瞬時に読み取ることが可能なんです。
高度計機能では、現在位置の高度だけでなく、過去34時間の高度も記憶しておくことができます。また、この商品は累積の上昇や下降も確認できるため、登山ルートの計測に最適です。
気圧計に関しても34時間前まで遡ることができ、トレッキングやマリンスポーツなどでも使用を考えている方にはピッタリです。
登山もマリンスポーツもトレッキングもランニングもするというアクティブなアウトドア派の方が求める機能が全部入っているのがこのラドウェザーの商品なんです!
さらに、GPSは非常に高感度で、日本国内のみならず海外などの旅先でも正しい時刻や位置情報を把握することができます。出張や旅行で海外に行く機会が多い方にも嬉しい機能なのではないでしょうか。
iWOWNfitランニングウォッチ P1
このP1は、GPS付きランニングウォッチの中では、圧倒的低価格を実現しているコスパの非常に高い商品となっています。特に、GPS機能がついていて値段が8000円を切るというのは、破格中の破格!この驚異の低価格を実現しながらもユーザー満足度は非常に高いため、ランニングウォッチを試しに使ってみたいと考えている方には最適の商品です。
また、もう1つ大きな特徴としては、充電がマグネット式の専用USBケーブルで行うという点です。マグネットはかなり強めにつくので、近づけるだけで簡単に充電ができてしまうと好評です。これは他社製品にはないP1独自の特徴なのでぜひチェックしてみてください。
さらに!P1は電池の消耗をなるべく抑えるために本体に細工が施されています。P1のランニングウォッチは、時計を見る動作で画面が点灯し、見る動作を止めると消灯するという賢い仕組みが備わっているんです。
トータルで考えると、時計は見ていない時間の方が圧倒的に長いはずですので、電池を無駄遣いしないでできるだけ長く使うためにはあって嬉しい機能だと思います。こんなにも機能性が良いのにも関わらず超低価格で買えてしまうiWOWNfitのランニングウォッチ P1!ランニングウォッチ初めの1本にぜひ。
エプソン(EPSON) Wristable Q-10
このQ-10は、エプソンが「初心者向け」をコンセプトに打ち出した商品です。そのため、機能は必要最低限にとどめ、軽量性や操作性を重視しています。軽量で薄く、使いやすいのがQ-10の大きな特徴です!重さはM200と同じキャベツの葉1枚より軽い約40gしかありません。また、Q-10の大きな特徴としては、どの画面からでも左下のボタンを2回押すだけで計測を開始できるシンプルな操作性が挙げられます。とにかく複雑な操作は苦手でシンプルな操作性を求めている方には最適なGPS付きランニングウォッチの入門モデルだといえるでしょう。さらに、Q-10はカラーがピンクの女性向けモデルも販売しています。
機能を必要最低限に抑え、使い方も非常にシンプルなため、機械系が苦手な女性も安心して使うことができます。Q-10は、使いこなすことができるか心配というランニング初心者の方にはかなりおすすめです!
GARMIN(ガーミン) ForeAthlete 235J
最後に紹介するガーミンの235Jは、ランニング上級者向けの商品。値段はこれまで紹介した7つの商品よりも高くなってしまっていますが、フルマラソンに挑戦するランナーにとっては、嬉しいお値段相応の機能がついているのでぜひチェックしてみてください!235Jの最大の特徴は、精度が非常に高い光学心拍計がついている点です。光学心拍計が付いていることで、予測最大酸素摂取量(VO2max)の表示が可能に。最大酸素摂取量は運動能力(全身持久力)の指標として活用できる数字です。
ランニングのパフォーマンスアップを目指すランナーであれば、必須の測定項目です。また、リカバリーアドバイザーという機能もついており、この機能を使うことで自己の履歴データや走行時の心拍数、ペースの変動から、トレーニング終了時に「回復に必要な時間」をアドバイスしてくれるんです!
さらに!今までのデータを元に練習メニューを組んでくれたり、目標値の設定をしてくれたりする、とても有能な機能も搭載しています。プロのマラソンランナーも235Jを愛用している人が多いということからも信頼のおけるこの商品。走りの質を上げ、マラソンでのタイムを少しでも縮めたいと考えている上級者の方には持ってこいの商品です!